佐賀ならではの時間や空間の楽しみ方など、通りいっぺんの観光では味わえない濃い深い情報満載です! PR隊長のはなわさんや優木まおみさんがディープな佐賀へと誘います。
2017年のはなわさんは、新CD「お義父さん」がヒット。3月、動画がYouTubeで公開されるや、20日間で再生100万回再生を超え、話題を集め、テレビ出演や全国での演奏活動で大忙しでしたが、なんと、12月には初の小説『お義父さん』を刊行されました。大活躍のはなわさんに小説のことや2018年の活動予定について、お話をお聞きしました。
――はなわさん、小説「お義父さん」のご出版、おめでとうございます。どういうきっかけで小説を書くことになったんですか?
やっぱりCD『お義父さん』への反響ですね。それを評価して下さった出版社の方から、「小説を書いてみませんか?」とオファーが来ました。これまで、コントのネタや歌詞は書いてきましたが、小説というものは書いたことがなく、自分に書けるかな、と悩みました。
YouTubeから始まった「お義父さん」への反響は、色々なテレビ番組やラジオで歌ったり曲をかけてもらったり、雑誌などで紹介してもらって広まり、日本中で話題になりました。沢山のメッセージやお手紙も届きました。
もとは結婚十五周年記念と嫁の誕生日というプライベートな目的で作ったこの曲なんですが、「もうはなわ家だけの歌じゃないんだな」と痛感するところがあり、そのタイミングで小説のお話をいただいたので、「こんなチャンスは二度とない」と思い、書くことに決めました。
――小説『お義父さん』はどんなお話なのでしょう?
僕は生まれたのはさいたまの春日部市で、2歳になる直前に、千葉の我孫子市に引越したんです。商社につとめていた父親がマイホームを建てたんで。それが小学六年とき、親父の転勤で初めて佐賀に来ました。最初は佐賀の方言がまったくわかんなかったですからねえ(笑)。
当時の驚きとか、中学に入って一年先輩だった嫁と出会い、中学の頃からずっと憧れていた話も出てきます。彼女はバレー部のエースストライカーだったんで、バレーボール部の練習をこっそり覗きに行ったり、先輩から彼女の写真を買い取ったり……(笑)。
高校卒業後は、お笑い芸人を目指して上京、東京アナウンス学院に入り、お笑いライブに出たり、いま事務所が同じ原口まさあきさんは専門学校の先輩でもあるんですが、そういう志を同じくする仲間たちとの日々や、嫁との同棲生活。極貧生活からやがて食えるようになり、長男が生まれ……CD『佐賀県』がヒットして世の中に名前が出て……とまあ、ちょっと早い自叙伝ですね。
――佐賀県のことも沢山出てきますか?
はい、出てきますよ。2011年にはなわ家が住居を移して、現在にいたるまでを描いていますから。歌やこれまでいろんな取材で話してきたことより、もっとディープに、より詳細に、佐賀での少年時代と佐賀と僕とのかかわりを書いています。もちろん、嫁が生き別れになっていたお義父さとの再会も書いています。小説を読んでもらって、多くの人に元気になってもらいたい、家族について考えてもらえるといいなと思います。
――書き上げるのにどれくらいかかったのですか?
7月くらいから書き始めて、年内に書き上げるつもりで書いていました。移動中の新幹線や飛行機の中でもパソコンやスマホを使って書いていましたよ。
真実を描きたかったので、少年時代まで記憶をたどって思い出すのが意外と大変でした。忘れていたり、記憶違いだったり、時系列がおかしかったり…。今回の小説のおかげで、記憶の整理もできました。
――読んでみると、とても初めて書かれたとは思えませんよ。それぞれのシーンが目に浮かぶようで、ドラマを見ているような気分になりました。
事実はきちんと表現しながらも、ネタ本みたいになってはいけない、小説にしなきゃ、物語にしなきゃ、と意識しました。自分で書いたものを編集担当の方に読んでもらって、色々とアドバイスしていただきながら、なんとか書き上げました。小説の中には、佐賀出身の大先輩、島田洋七さんも出てきますが、島田さんの『佐賀のがばいばあちゃん』のように、僕もドラマ化や映画化されるように頑張りました (笑)
――それは私たちも期待したいところです!
佐賀からも応援してください!
――2018年はどんな1年になりそうですか?
昨年は厄年、「本厄」だったんですよ。年が明けた時は「嫌だなあ」と思っていたのですが、知り合いの方から、「芸能界でいう厄年は、『役がつく』という意味もあるんだよ」ということを聞いて、少し気が休まりました。たしかに終ってみると、2017年は、楽曲『お義父さん』をきっかけにCDリリース、小説の出版、と従来のお笑いに加えて、色々な「役」がついた1年でした。
今年は「後厄」なんですけど、占い師のゲッターズ飯田さんにみてもらったところ、「はなわさん、今年のほうがいいですよ」って言ってくれました。去年よりも今年のほうが色々当たって、もっと役がつくと。どんどん動いた方がいいそうなので、活動的に頑張ろうと思っています。
―今後の具体的な予定をお聞かせください。
今年はライブをどんどんやりたいです。東京のほか、地元佐賀でも。アルバムも出したいですし、ドラマや映画にも出演したい。そうそう、去年、佐賀県のPR動画「朝ご藩」を見てくれた方から、「やさぐれ系の役、似合っててよかったですよ!」と褒めていただきました。
もう一つ、今年やりたいことがあるんです。それは、東京で「佐賀」のお店をオープンさせること。これは、佐賀にお世話になっている僕が、東京で佐賀のPRをする場所をつくりたくて……。
41歳になって、今、やりたいと思うことをやっておかないと後悔すると思って、実行に移すことにしました。佐賀のお酒とか、佐賀の食材をつかって料理を出すアンテナショップとして発信したいです。場所は六本木です、ギロッポンですよ!
――それはスゴイ! 六本木で佐賀のお店とは!
いまは料理の詳細を詰めてるところです。オープンしたら、この「SAGA MAGA」でお知らせしてくださいね!!
――もちろんです。オープン前から情報お願いします。
小説『お義父さん』(KADOKAWA刊)
https://www.kadokawa.co.jp/product/321707001004/
はなわさんのオフィシャルブログ「HANAWA LIFE」
https://ameblo.jp/hanawa-blog/
髪の一部を細長く立たせたヘアスタイルがトレードマーク。ベースギターを特技とするバラエティタレント。本名:塙 尚輝(はなわ なおき)、1976年生まれ。佐賀県立佐賀東高校卒業後、東京アナウンス学院お笑いタレント科に進学。在学中から芸能事務所に所属し、バラエティ番組に出演。NHKの『爆笑オンエアバトル』に第1回から出演し、全国にその名が知られるようになる。2001年、プロ野球選手・松井秀喜の物真似で人気急上昇。
2003年、シングル『佐賀県』でCDデビューすると、オリコン初登場9位、総売上枚数約25万枚の大ヒットになり、同年『第54回NHK紅白歌合戦』に出場。バラエティのみならず、ミュージシャンとして楽曲を提供、男装アイドルグループ『風男塾』のプロデュースにも携わるなど幅広い活躍を続ける。東京と妻子の住む佐賀市を行き来しながら、佐賀の地域活性化にも関心を寄せる。