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SAGA MAGA

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2017.12.06

佐賀市民芸術祭で地元オーケストラと 『ライオンキング』をコラボレーション

11月11日、佐賀市民芸術祭で2つの地元の楽団とコラボしました。


 第一線で活躍するトップアーティストや佐賀にゆかりのある音楽家を迎えて開催される豪華イベント「佐賀市民芸術祭」。5回目を数える今年は、11月10日のオープニングセレモニーで幕開け、つづく11・12日と、さまざまな出演者による音楽のステージや演劇、また、アート関連のイベントが催されました。

 11日には佐賀市プロモーション大使の宇都宮直高さんが、地元のオーケストラと共演し、美しい歌声を披露しました。


『ライオンキング』にまつわる曲もコラボレーション

 宇都宮さんがゲスト出演したのは、佐賀市民吹奏楽団、佐賀交響楽団とのプログラムです。宇都宮さんの出世作である劇団四季の『ライオンキング』(宇都宮さんは主役のシンバを演じておられました)からの曲も披露され、ミュージカルファンにはたまらないステージとなりました。

 オーケストラの厚みのある音の重なりに、溶け合うように、しかし、はっきりと張りのある声を響かせて、宇都宮さんが熱唱すると、「音楽」が会場全体に響き渡り、お客さんたちも拍手喝采で応(こた)えていました。


歌う前のトークから宇都宮さんは楽しそう。


 会場の佐賀市文化会館は、宇都宮さんが地元の中学・高校の合唱部時代から、歌ったことのある思い出の場所だそう。東京藝術大学に進み、大学在学中に浅利慶太さんが主宰する劇団四季の劇団員となり、音楽の道をきょうまで歩んでこられた、その出発点ともいえる「晴れ舞台」がこの佐賀市文化会館なのです。

「かねがね、プロになったら、佐賀の交響楽団と共演したいというのが夢でした。今日はその夢を果たせて、大変うれしく思います。ソロで歌うときに、オーケストラと合わせるのはやはり経験が必要ですが、前日のリハーサルから、一つ一つの音を紡(つむ)ぎ合わせていくことに、胸が高鳴るというか、オーケストラの皆さんが猛練習をされて、このすステージの準備をされていたことに、とても感銘を受けました。」(宇都宮さん)


 佐賀市民吹奏楽団とは、『ライオンキング』のナンバーから、代表曲「愛を感じて」をコラボレーションしました。これは宇都宮さんにとって、特に思い入れのある曲。

「ライオンキングのシンバを演(や)っていたとき、数えきれないほど何度も歌った曲です。それを、舞台同様、生演奏で、しかも、オーケストラと一緒に歌わせていただくのは、滅多にないことですので、光栄でした。アレンジが原曲とかなり違いましたので、新鮮な気持ちで歌わせていただきました。佐賀のみなさんに、〝新しいライオンキング〟を聴いていただけたのではとないかと思います。学生時代、合唱部の練習に明け暮れていた頃、コンクールのときはこのステージに立って、仲間たちと歌いました。そういう思い出ぶかい場所なのと、曲が『愛を感じて』……劇団四季でようやく主役のシンバがいただけて、この歌を歌った相手役の女性が、いまの妻です。会場には妻も客席にいまして、『オーケストラと一緒に歌えるっていいねえ』とうらやましがられましたが(笑)」(宇都宮さん)


 一方、佐賀交響楽団との演奏は、『ライオンキング』の「You Raise Me Up」。
「佐賀交響楽団さんの『You Raise Me Up』は、他のステージでも、ピアノ1本で歌ったりもしますが、やはり、オーケストラは違いますね!! 気持ちよく歌わせていただきました。」(宇都宮さん)

 かつては合唱部の一員として、立ったステージに、プロとして、沢山のお客さんを前に歌われた感想はいかがでしたか?
「ああ、昔、ここで歌ったなあ……歌い始める前に、ステージの袖(そで)に立って、緊張を鎮(しず)めてたなあ……という記憶がよみがえってきて、そこから自分もそれなりに成長してきた軌跡を感じることができました。あのころ、自分がまさか大ホールの楽屋を一人で使うような身分になるなんて、思ってもみなかったですか(笑)。これも、かつての夢がこんどのステージでひとつかないました。」


佐賀交響楽団とのコラボ曲「You Raise Me Up」。


合唱部の恩師の先生も来場

 今回は、「SAGA MAGA」でも紹介した宇都宮さんの中学校時代の合唱部の顧問・樋口先生とも、再会を果たしました。
「久しぶりにお会いしたのに、時間の経過を全く感じることなく、瞬時に〝あの頃の先生と生徒〟に還(かえ)りました。教室でのふだんの会話みたいに、『今日は舞台で何を話すと?』と方言で聞かれて、なんか懐(なつ)かしかったです。合唱部のピアノを調律していただいていた方にもお会いできました。」

 ちょっと気が早いかもしれませんが、「来年の芸術祭にもぜひ、参加させていただきたいなあ」と笑う宇都宮さん。私たちも、さまざまな思い出と未来と、佐賀への愛のこもった宇都宮さんの歌声に、すっかり魅了されました。
 来年も、また同じ舞台でお目にかかれますように………。



☆コンサート情報
佐賀市プロモーション大使 吉武大地さん、宇都宮直高さんが新年をうつくしい歌声で彩る

ニューイヤーコンサート 吉武大地とハートフルな仲間たち
日時:2018年1月12日(金)
開場 18:00 開演 18:30
場所:佐賀市歴史民俗館 浪漫座(佐賀市柳町2‐9)
お問い合わせ・チケット予約は、0952-24-4883(浪漫座)、090-4511-0859(MK企画・枝吉)まで

はなわ

Hanawa

優木まおみ

Yuki Maomi

吉武大地

YOSHITAKE DAICHI

中越典子

Noriko Nakagoshi

宇都宮直高

Utsunomiya Naotaka

宇都宮直高

PROFILE

宇都宮直高 Utsunomiya Naotaka

テノール歌手・舞台俳優。佐賀市出身、父親の仕事の関係で小学校時代をアメリカのカリフォルニアで過ごす。佐賀市の鍋島中学校時代に合唱部で活躍し、全国優勝を経験。致遠館高校に進学後も音楽を続け、東京藝術大学声楽科に進学し、オペラの基礎・応用を学ぶ。在学中「メリーウィドウ」でカミーユ役に抜擢され、オペラデビューを果たす。2000年に劇団四季に入団。初舞台で『ライオンキング』シンバ役を好演。現在は、歌手・俳優としてのみならず、ボイストレーニングスクール『U musicroom』を主宰し、音楽講師として活動の幅を広げている。