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vol.7

今号の研究テーマ

海苔人日記「2016夏のクラゲ漁」

ここ数年、漁師たちはクラゲ漁に精を出す。有明海の厄介者だったクラゲは中国人の胃袋へ。海苔師は冬に仕事が集中するが、近年は夏も忙しくなってきた。このシリーズは海苔師・川崎賢朗がSNSに発信する情報を紹介。クラゲ漁から有明海の今がみえてくる…?

有明海の夏の風物詩となったクラゲ漁

 ブームになっているのは、ビゼンクラゲと呼ばれるクラゲ。傘径が50cm以上にも成長するため、濁った有明海でも容易に識別できる大きさで、有明海沿岸では俗称「アカクラゲ」と呼んでいる。かつて「クラゲが大量発生した」と言われると「やっかいもの」として扱われていた。ただ、ミズクラゲと違い、有明海沿岸地域では古くから食として珍重してきた歴史がある。夏場の海苔師の仕事として私も数年前からとりくんでいる。漁はおもに夜間である。


7月1日 クラゲ漁解禁
7月3日 昨日は時化の為途中で引き返して来ました。今日も沖に出たがまた時化です。満ち潮迄待って網を入れようと待機中です。



7月4日 昨日の不漁を取り戻そうと、今日も時化の中漁に出て来ました。網を流しクラゲがかかるのを待っています。もう雲は夏の雲に変わりました。



7月6日 クラゲ漁解禁から6日目今日も有明海ど真ん中。一回目の網を流して待機中。
7月7日 昨夜からのクラゲ漁を終え仕分けしながら帰港中。残念だけど目標には届かなかった。


7月9日 今日のクラゲ漁はまずまずでしたが、クラゲ漁の網に珍しい6キロもある珍客(コショウダイ)がかかっていました。


7月14日 雨が上がり3日ぶりのクラゲ漁に来ています。網を流しクラゲがかかるのを待って待機中。沢山並べた樽が大漁の期待度を物語っています。
7月16日 今日は強風注意報が出ている中、出航してきました。そして、夕方の満潮に合わせて網を流し待機中ですが、想像していた以上に風が強く網を上げるのに手古摺りそうです。



7月20日 今日は朝は一回網を流しましたが、大漁とはいかず、お昼過ぎにもう一回網を流しました。大漁である事を祈って待ちます。帰りは11時の予定です。
7月22日 今日は早朝から網を流しました。クラゲ漁解禁日から3週間が経ちました。今日も暑くなりそうだ。
7月23日 今日も暑い一日になってます。備前クラゲの重さは約20キロ、傘と足を分ける様に解体していきます。



8月8日 7月24日からクラゲが取れなくなり、二週間ぶりに網を入れましたか結果は4匹。これでは商売になりません。もう一回、網を入れ夕方まで粘りますがクラゲが獲れなかったら今日で終漁です。短いクラゲの夏の終わりです。




ビゼンクラゲ


 傘の直径が50~70cmにもなる大型の食用クラゲでサンゴ等と同じ腔腸動物の一種。有明海での産卵時期や場所、生殖の方法等その生態については半透明の傘(ベ-ル)の中に隠されたように全く分かっていない。成長は極めて速く、4月下旬から5月に六角川河口に出現した傘径1~2cmの個体が、8月には傘径65cm、20Kgになったという記録がある。その後、9月以降は沖合底層に沈降し、12月頃までに死ぬとされ、寿命は1年と考えられている。


有明海漁業協同組合ホームページより

 年によっては、船上からその傘を見かけることもあるが、往時の大豊漁を偲ぶよすがもない。少なくなったこともあり、商品価値が高く、大型の個体では市場で1尾1万円以上する時もある。中華料理の食材として利用されるが、ナマスやきゅうりと胡麻和えにすればコリコリと歯ごたえがありおいしい。

ブームにわく有明海のビゼンクラゲ漁業

ラボ主任研究員

海苔師

川崎賢朗

KENROU KAWASAKI

PROFILE

有明海のことならまかせんしゃい! 有明海で海苔養殖を営む海苔師。有明海を知り尽くした男。川副中学校・佐賀東高等学校卒業。佐賀市川副町在住、1960年生まれ。