佐賀ならではの時間や空間の楽しみ方など、通りいっぺんの観光では味わえない濃い深い情報満載です!  PR隊長のはなわさんや優木まおみさんがディープな佐賀へと誘います。

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vol.1

今号の研究テーマ

さが酒は“日本一旨みのある酒”であーる!!

佐賀酒ラボ第1回は、愛すべき佐賀酒のことを語ってもらうべく、佐賀県酒造組合第15代会長の古賀醸治さんを訪ねた。古賀さんは、県下で最古の創業と言われる窓乃梅酒造(佐賀市久保田町)の社長でもある。

 「現在、佐賀県内の酒蔵数は27蔵、うち佐賀市の酒蔵は届け出上は3蔵あります」と会長。
 これは多いのか、少ないのか。遡ると、明治時代には、県下約700か所で酒が造られていいたという。その背景には、免許制がなくなり自由に醸造ができるようになった時期があったことにある。時代も移り変わり、法制も整備され、県の酒造組合が発足した昭和28年の酒造場リストによると、81蔵まで減っている。その中で佐賀市エリアには11蔵残っている。現在の蔵数と比べると、確実に減ってきたのだ。蔵数が示すように、時代と共に日本酒の消費も減り続けた。しかし、マイナス面ばかりでない。「県外への出荷、輸出の拡大、佐賀の酒蔵が一丸となって佐賀酒をPRしてきて、特定名称酒の醸造は増えているんですよ」




 それが功を奏してか、佐賀酒を知る人が増え、九州=焼酎というイメージから、佐賀=酒どころという認識がじわじわと定着してきた。「佐賀の酒の大きな特徴は、濃醇な旨みです。平成27年に行われた酒質分析調査で、なんと、佐賀酒は「一番旨みがある」という結果が出ました。日本全国の酒の中で、佐賀が一番旨みのある酒だということが数値に表れているんですよ。ウレシイことですよね。この分析は各県で主に地元消費されている普通酒から複数サンプルを対象に分析されます。大吟醸酒だと数値の幅が広がらず、似通った分析になるから、地元で飲まれる酒を対象にしているのです」と古賀会長。普通酒をサンプルにすることで、地域性がよく表れるのだ。


 「九州、佐賀は、味噌や醤油なども甘いですよね。料理をつまみに飲むわけですから、これには旨みのあるタイプのほうが断然合います。一方で、東北のほうは端麗という特徴がありますが、あちらのほうは、塩けのあるものが多いし、調味料も甘くない。だから、キレのあるお酒が合うんです」
 郷に入れば、郷に従えではないが、地元の料理には地元の酒を合わせるのが一番しっくりくるのもうなづける。特定名称酒に関しても、佐賀の特徴が生かされた風味が注目されている。「一番旨みのある佐賀ん酒を一人でも多くの人々に知ってもらいたい。佐賀に来られたら、地元の料理と是非楽しんでくださいね」

特別ゲスト

賀県酒造組合会長

古賀 醸治

JYOUJI KOGA

PROFILE

昭和23年8月22日、窓乃梅酒造第12代古賀 酵一郎の長男として佐賀郡久保田村大字新田に生まれる。昭和42年3月佐賀県立佐賀西高校卒業。昭和42年4月、東京農業大学醸造科入学。昭和46年3月、東京農業大学醸造科卒業。昭和46年4月、窓乃梅酒造株式会社入社。平成4年12月、窓乃梅酒造株式会社第13代社長就任。平成24年5月、佐賀県酒造組合会長に就任。
佐賀県中小企業団体中央会理事、佐賀県法人会連合会、常任理事・税制委員長、佐賀市観光協会理事、佐賀県ラグビーフットボール協会会長と、複数の要職に就き多忙な日々を送りながら、日課となっている晩酌と孫との時間を楽しんでいる。