佐賀ならではの時間や空間の楽しみ方など、通りいっぺんの観光では味わえない濃い深い情報満載です!  PR隊長のはなわさんや優木まおみさんがディープな佐賀へと誘います。

SAGA MAGA

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vol.2

今号の研究テーマ

わたしは「D51型206号蒸気機関車」

 昭和12年3月14日に日立下松工場で生まれ、東北・日豊・鹿児島・筑豊の各本線を、昭和33年から5年間は長崎本線を最高速度85kmで走っていました。
 走行距離は、2315.646km、地球約58周分にもあたります。昭和49年8月8日に引退し、いまは、佐賀市役所の駐車場横で穏やかな日々をすごしています。

 佐賀市役所駐車場横にD51蒸気機関車があるのをご存知ですか?



 D51型206号機。昭和12年に製造され、全国でも最多数を誇る人気の高い蒸気機関車です。東北・鹿児島・日豊・筑豊・長崎本線を走り、その力強い走りは全国の鉄道関係者・鉄道ファンからも、特に人気の高い蒸気機関車でした。昭和51年、佐賀駅高架移転を機に、旧長崎本線上に静態保存されています。そう!この場所は、旧長崎本線が走っていたところ。旧佐賀駅は現在地より約200m南にありました。


旧佐賀駅


 佐賀に住む私たちにとって、佐賀駅は、通勤通学や観光・仕事などで、全国各地とをつなぐ大きな役割を果たしているとっても大事な駅です。現在の佐賀駅は車の渋滞を解消し南北の往来を盛んにするため、連続立体交差事業として踏切7箇所を除却。約3.6kmを高架化して昭和51年2月19日に開業しました。佐賀駅は旅客専門駅とし、貨物設備は鍋島駅南部に、機関庫設備は長崎県早岐駅に移転しました。駅前広場を南北に配置し、駅中央部のコンコースにより歩行者は自由に結ばれることとなりました。また、高架を利用して駅舎を始めとする国鉄業務施設やバスターミナル、ショッピングセンターと共に自転車置場、消防格納庫、緑地などの公共施設を配置しました。


現佐賀駅と旧佐賀駅の場所

 この事業の高架部分が神野土地区画整理事業地内であったため、用地の取り扱いについては区画整理による換地方式により、新線用地及び駅前広場用地を確保しました。これは全国でも初めてのケースであり、いわゆる「佐賀方式」と呼ばれるようになりました。事業をすすめるうえで、鉄道施設は国鉄に施工を委託し、用地買収、その他関連工事は県施工としました。全国的にも注目された工事でした。


さが鉄道研究会の仲間


D51型206蒸気機関車について

 今年、平成28年(2016年)は、昭和51年(1976年)の佐賀駅高架移転から、ちょうど40年の記念すべき年です。現在の佐賀駅周辺は、各種公共施設、商業施設、ホテル、飲食店、居酒屋、マンションなどが立ち並び、県内でもトップクラスの賑わいを見せています。「昭和時代の佐賀と、平成時代の佐賀を、鉄道の変遷で知る」という視点で、佐賀の皆さんはもちろん、全国の皆さんも、この機会に佐賀駅周辺を散策されてみてはいかがでしょうか。