佐賀ならではの時間や空間の楽しみ方など、通りいっぺんの観光では味わえない濃い深い情報満載です!  PR隊長のはなわさんや優木まおみさんがディープな佐賀へと誘います。

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vol.4

今号の研究テーマ

佐賀んもんにとってのサブリナとは?

誕生して50年以上、世代を超えて親しまれる馴染みの味

 佐賀市の「うまかスイーツ」を語るに外せないものは、生まれも育ちも佐賀市の「サブリナ」が筆頭だろう。佐賀市の「サブリナ」とは??それは、洋菓子「サブリナ」のことである。このサブリナを製造するのは、高木町にある北村堂。創業は昭和38年。サブリナもオープンと同時に発売され、変わらぬ味で親しまれている。誕生のきっかけは、人々が想像をする範囲とは全く違う経緯から。ご主人が宮崎に旅行に行ったとき、青島で見た波状岩からヒントを得て、生地を絞り出して作ってみようと考え、「サブリナ」と名付けた。これが、佐賀で誕生した「サブリナ」の誕生秘話である。

 サブリナを第一印象(見た目)から攻めてみよう。パッケージは透明に白地の模様、中央に凱旋門の絵柄が配されている。透明の箇所からはクッキーの生地が見える。うす肌色のクッキー生地は、しぼり器でしぼったラインが横に走っている。パッケージから出すと、クッキー生地の間にオレンジ色のジャムが顔を覗かせる。


絞り袋で3回往復すると、波ができる。優しい焼き目が特徴。

 次は食感。手にした時点でソフト感が伝わる。ガブっといきたいところだが、ここは上品にしぼりのラインに合わせてクッキーを分けてみる。やはりソフトである。口に含むと、さらに印象が変わる。ソフトなのにサクッとした感覚もあり、噛み終えた時にオレンジ色のジャムと出会う。このジャムは、リキュールで香り付けしたオリジナルの杏ジャムで、生地の上品な甘さと杏の甘酸っぱさと絶妙に絡む。

 一言でクッキーとも呼べない、ケーキでもない、唯一無二のお菓子、一度食べるとまたこの味に出合いたくなる、だから長年親しまれてきたのだろう。

 地道に、誠実に作り続けてきた味は、口コミで広がっていき、メディアでの紹介をきっかけに、佐賀を超えて評判になっていった。サブリナ発案者のご主人 北村優さんは、「ただ作ることしかできんから」と言うが、作り続けることが大切で価値のあることなのだ。


 70歳を超えるご主人の背中を見ながらこれからの北村堂を支えていくのは、息子の昌和さん。店に買いに行ったら、サブリナだけでなく、そばに並んだ「レモンサブレ」や「ソフトケーキ」もぜひご一緒に。長年守られてきた味は昌和さんが継承していく。佐賀の財産として、これからも末永くこの味を守ってほしい。


●サブリナ
住 所  佐賀市高木町3-9
電 話  0952-23-2408
営業時間 9:00~18:00
店休日  日曜

うまかもんラボ研究員

SAGAMAGA編集長

庄島瑞恵

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