佐賀ならではの時間や空間の楽しみ方など、通りいっぺんの観光では味わえない濃い深い情報満載です!  PR隊長のはなわさんや優木まおみさんがディープな佐賀へと誘います。

SAGA MAGA

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vol.9

今号の研究テーマ

米どころ佐賀にして「白玉饅頭」あり

シュガーロード佐賀は、砂糖が渡った道でもあり、米が運ばれた道でもある。米どころ佐賀には、米を使ったお菓子が今もなお残っている。今回は、ツヤツヤ、プルンとした白玉饅頭を紹介しよう。

 白くて真ん丸で、ツルン、プルンとしたお饅頭といえば、佐賀の人なら「白玉饅頭」と即座に返ってくるだろう。肥前佐賀は米どころ、かつて米づくり日本一にも輝いたことのある佐賀平野には、昔から米を原料としたお菓子がつくられてきた。「白玉饅頭」も例にもれず、米どころ佐賀で育まれてきた伝統的な菓子である。現在は、佐賀市川上峡の名物として、数軒の白玉饅頭屋でつくられている。


ときわ家

吉野屋

池の家


 白玉饅頭は、川上峡にある與止日女(よどひめ)神社に絡む逸話にさかのぼる。神功皇后が神社のあたりを通った折に、妹にあたる與止日女様に献上したところ「かくの如く、色あくまでも白く、きめ細やかにして、玉のごとき子供のほしまくも」といたく喜ばれたそうだ。それから「白玉」と呼ぶようになり、界隈の銘菓になった。


與止日女神社(佐賀県佐賀市大和町川上1-1 tel:0952-62-5705)


白玉饅頭勝手に食べ比べ


 現在、川上峡には、3軒の白玉饅頭店があり、素材やつくりにこだわった味を作り続けている。米と小豆、砂糖や塩といったシンプルな原料から「店の味」ができあがる。一つ口に含めば、店当てができるほど、完成した一口大の白い饅頭の味には違いがある。SAGAMAGA編集部では、川上峡銘菓 白玉饅頭を食べ比べてみることにした。


食べた白玉饅頭 (50音順)


【本家 池の家】 佐賀市大和町大字久池井2689-3
・原材料:米、砂糖、小豆、麦芽糖、水飴、食塩、寒天
・第一印象:ツヤツヤしている、一口大、見た目は真っ白
・味:皮はソフトな感触、ふわっとしている、餡はあっさりしている


本家 池の家


【元祖 吉野屋】 佐賀市大和町大字梅野173
・原材料:米、小豆、砂糖、食塩
・第一印象:ツヤツヤしている
・一口大:見た目は、生地の中の餡がうっすらと見える
・味:皮に弾力がありモチモチしている、餡の色が濃い、上品な餡


元祖 吉野屋


【本家 ときわ家】 佐賀市大和町川上951-6
・原材料:米、小豆、砂糖、還元水飴、食塩
・第一印象:ツヤツヤしている
・一口大:見た目は真っ白
・味:皮はもちっとしている、餡の色は一番薄い、優しい味、皮にほのかに塩味を感じる


本家 ときわ家


 食べ比べ参加者は4人。元々それぞれに贔屓の白玉饅頭店があり、3店舗の饅頭を一度には食べたことがなかったので、新たな発見もあったという。最終的に、好みの味を尋ねてみたら、面白いことに、意見はバラバラに分かれた。食べ比べをしたおかげで、店の白玉に対する「心意気」がひしひしと伝わってくるような気がした。同じ味に仕上がっていないところが、佐賀の銘菓として誇れるのである。

うまかもんラボ研究員

SAGAMAGA編集長

庄島瑞恵

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