佐賀ならではの時間や空間の楽しみ方など、通りいっぺんの観光では味わえない濃い深い情報満載です!  PR隊長のはなわさんや優木まおみさんがディープな佐賀へと誘います。

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2016.12.26

吉武大地・長崎街道の旅 ”売茶翁が愛した煎茶に触れる”

 「僕はもう佐賀出身と言っていますから!」というほどに、佐賀にほれ込み、全国各地で開催されるコンサートやSNSなどで佐賀のことを発信している吉武大地さん。大空をカラフルに染めた2016佐賀熱気球世界選手権では、初めての飛行を体験し、期間中に開催されたコンサートでは、バルーンをイメージしてつくった「FLY HIGH」も熱唱してくれました。秋を満喫している吉武さんの時間をちょっと拝借して、「佐賀のお茶文化」をテーマに、長崎街道 柳町界隈を歩いてもらいました。

●毎年コンサートをしている会場「浪漫座」をバックに


 佐賀の地で「吉武大地とゆかいな仲間たち」コンサートをさせていただいて、もう5回目になります。東北の震災の被災者の皆さんを元気にできたらと思って始めたコンサートで、佐賀もツアー先に入れて、毎回たくさんの勇気とパワーをもらっています。会場の浪漫座さんは、元は銀行だった洋風の建物。それが改装されて音楽イベントができるカフェになっていて、柳町の中でも存在感がありますね。お客さまと一体感のあるコンサートができてありがたいです。

●「あ、えびすさん!」町のいたるとこにある恵比須さんにご挨拶


 佐賀の町を歩いていると、あちらこちらに恵比須さんの像があって、それぞれが違う表情を見せています。ここの恵比須さんの笑顔が良かったから記念撮影してみました。八坂神社横の小道を南の方に抜けると「肥前通仙亭」が見えてきます。


●煎茶の文化を広めた人は佐賀出身だった! 売茶翁の功績に触れる


 「肥前通仙亭」は、煎茶を「煎茶道」にまで高めて、京都で茶屋を開き、上流階級だけが嗜んでいたお茶を市民の楽しみにまで広めた佐賀出身の高遊外売茶翁のことがわかる施設です。


 実は、佐賀は、日本で最初に茶樹の栽培が始まった場所なんですね! 佐賀のお茶どころ嬉野には大茶樹があり、売茶翁が煎茶の文化を伝えるにふさわしい歴史背景があったのだと実感しました。ここでは、売茶翁が呈したという煎茶を飲むことができます。普段、私たちが飲んでいる煎茶の世界をNPO法人高遊外売茶翁顕彰会 会長の川本喜美子さんに教えていただきました。



 出していただいた煎茶のセットは、小ぶりな茶器に、和菓子がお盆にのっています。熱湯ではなく、70度くらいのお湯を茶器に入れて、1分待ちます。一煎目はこれを湯のみに注ぎ、二煎目は、30秒待ちます。三煎めまで味わった後は、茶葉に昆布だしをかけて茶葉ごと食べられます。この一連の茶事を自分でやってみました!!



●お茶の味わいに感動!! 売茶翁の思いが伝わるようなお点前セット


 心を鎮めて、お湯を注ぎ待つ時間。無になり、清らかな気持ちになります。一煎目の味わいは、まろやかで深みがあり、お茶のパワーを感じます。二煎めは、お茶独特の苦みを感じながらも旨みもあり、お菓子と共にいただきました。三煎めは、苦みが消え、渋みも落ち着き、やさしい味わいになり、すうっと喉を通っていきました。


 三煎まで味わった茶葉に昆布だしをかけて、全部食べました。カテキンも摂取できて、お茶を存分に楽しむことができました。売茶翁の生きた時代にタイムスリップしたような気分になりました。


菓子と共にお茶を楽しむという一連の所作に趣きがありますし、佐賀の人の文化の粋がにじみ出ているように感じました。 佐賀って本当に素晴らしいですね!



SAGAMAGA特集「肥前通仙亭」

はなわ

Hanawa

優木まおみ

Yuki Maomi

吉武大地

YOSHITAKE DAICHI

中越典子

Noriko Nakagoshi

宇都宮直高

Utsunomiya Naotaka

吉武大地

PROFILE

吉武大地 YOSHITAKE DAICHI

声楽家(バリトン)。1979年2月28日生まれ。佐賀出身で画家の父・研司さんと、声楽家の母・まつ子さんの下、幼い頃から芸術に触れる環境に育つ。東京藝術大学卒業後、イタリア留学、ミラノ音楽院卒。帰国後、男性ヴォーカルグループ「ESCOLTA(エスコルタ)」でメジャーデビュー。オペラ、ミュージカル、音楽舞踊劇などに出演。2009年青山円形劇場にてソロコンサート「大地の詩」をスタートし、さいたま芸術劇場にて毎年夏に開催。クラシックコンサート「Voce」、小中学生に音楽の素晴らしさを伝える「アウトリーチ・スクールコンサート」、被災地にピアノを届け、音楽空間を創り出すプロジェクト「Rising Sun」などを展開。